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2017年11月の記事は以下のとおりです。

430mhz 1kw SSPA (6)

現在は試作段階のためPCB上にはレジストはかけておらず、また2種類のパターン(整合回路は同じですが、周囲のグランドパターンの違い)を作成して特性比較をしています。これは、パターン設計者によってグランドの引き回しなどの考え方が違うため、その違いが実際のRF特性のどの程度影響を与えるか?という素朴な疑問からです。ただし、今回の評価はあくまでも50Ωに終端しての実験ですので、実際のアンテナなどに接続された場合での負荷ミスマッチ状態での安定性を見ている訳ではありません。

しかし、今回のSSPAは2合成アンプですので出力合成器である程度のアイソレーションは確保できますので、アンテナでのミスマッチがそのままアンプ負荷に影響を与える事は少ないと思います。

GND_two.png

上記の写真では実際に2合成での評価を実施するために上下のアンプ部分にデバイスを実装していますが、グランドパターンの有り無し評価自体は同一デバイスを各パターンに都度取り付け直してデータ測定をしています。

結果です。

GND_1.png

測定のデータの確度を上げるために4デバイスを測定しています。(No.1~No.4)同一PCBですが、デバイスによて飽和電力は約50W程度違うようですが、これはデバイスの取り付けにネジ留め+リードハンダ付けではなく、テフロンプッシャーで押さえているだけなので、デバイス取り付け時の相対位置やヒートスピレッダへの密着具合の影響による誤差もあると思われます。

上記のグラフは少し見にくいので、測定した4デバイスの平均値をとったものと参考までにドレイン効率をプロットしてみました。

GND_2.png

結果としては、整合回路周囲のグランドパターンではほぼRF特性に違いは出ていない事がわかります。

仮にSSPA出力端で1KWを出力する場合、アンプユニット~出力端までのロスを約0.7dB(合成器:0.2dB+LPF:0.2dB+同軸リレー:0.2dB+ケーブル:0.1dB)と考えた場合、PA単体ユニットでは610W程度出力できなければなりません。今回使用しているデバイスはデータシートスペック上での定格出力は450Wですので、1KW SSPA用としては少し(というか大分)厳しいデバイスです。しかし、実測データでは一応600Wは超えていますので、なんとかなるかもしれません。

ちなみに、本データでは600W出力時のドレイン効率は約60%です。(最近の最新プロセス品では70%などというデバイスもありますが、UHF帯での効率では無い事に注意)したがって、仮に出力ラインに0.7dBのロスがあってSSPA出力が1KW出せたとすると、総合効率は約50%という事になります。

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