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2018年07月の記事は以下のとおりです。

432MHz 500W power Amp Kit-4

500W SSPA用のLPFです。(※写真では調整中のため1段目のインダクタに並列にキャパシタを付けています)

RIMG0687.JPG

PA出力の高調波レベルは-70dBc以下が仕様ですが、下記のデータのように現状の高調波レベルはLDMOSの周波数特性が2GHz以上まで伸びているために、相当な量のスプリアスが出てしまっています。PAの回路構成はプッシュプルですので、教科書通りに偶数次高調波レベルは2次高調波で-55dBc程度と低いですが、問題は奇数次(特に3次)です。管面では3次高調波のレベルは-22dBc程度しかありません。(使用しているLDMOSの動作周波数が860MHzまでですので、デバイス自身の動作周波数内に入ってしまっています)

spectrum.png

さて、この高調波を除去しなければならない訳ですが、一応回路シュミレータで計算した結果を示します。2次高調波の周波数で-53dBが得られています。

LPF_Sim.png

実機のネットワークアナライザでの小信号特性です。回路シュミレータの計算結果では挿入損失が考慮されていませんので、通過周波数での挿入損失の実測値は大きくなっていますが、高域周波数での減衰特性はほぼシュミレーション結果の通りになっています。

カットオフ周波数近辺のズームLPF_S21_Zoom.png

高域周波数までの減衰特性LPF_S21_Wide.png

出力部分に実装しているモニタ用の方向性結合器の特性

432MHzで約33dB程度であり、方向性も20dB取れていますので、まずまずの特性ではないでしょうか?高調波周波数域での結合量はほぼ測定限界以下です。

LPF_Couple.png さて実際にLPFを実装してスプリアスの測定をしてみました。条件は500W CWです。残念ながら2次高調波のレベルが-61.24dBcと-70dBcを満足できません。3次より高域周波数帯ではとりあえずは大丈夫なようです。本試験はLPF上の各コンポーネントの温度測定のためにシールドケースの入れていませんので、その辺も高調波の減衰特性に影響を与えているかもしれません。

copy525.png

今後2次高調波のレベル改善と、モニタ用方向性結合器の評価を行います。ネットワークアナライザの実測データでは結合量などは問題ないので、あとは実際にどの程度のモニタ出力(進行波、反射波ともに)が得られるか、また出力電圧のリニアリティなどのなどの評価を行う予定です。

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